新型コロナウイルス対策で自転車通勤?私なら折り畳みミニベロをお勧めします。
今朝のNHKの全国ニュースです。
新型コロナウイルスの感染拡大防止のための3密回避。そのために自転車通勤が見なおされてきている…というお話。そのために物置きに眠っていた自転車を改めて整備したり、新しい自転車を購入したりする方も多いと聞きます。どうやら世界的潮流らしいですね。
もし私だったら…、通勤マシンには折り畳みミニベロを選びます!ミニベロとは、タイヤの小さい自転車のことです。
何故かって?その理由は「続き」をどうぞ。
■自転車といっても色々ありますけど:
代表的な自転車の種類と、通勤通学という点から見た特徴を挙げてみました。私なりの独断と偏見に基づきますこと、平にご容赦を…。
●ママチャリ(シティーサイクル):
よくホームセンターなどに行きますと、1万円くらいから売られているママチャリ。非常に安くて、頑丈にできており、前カゴやキャリアもついているでしょうから荷物も積めます。
通勤通学用としては決して悪くない選択肢だとは思うのですけど…。
しかし、安く頑丈に作るためには素材に軽量なものを使うことができませんので、非常に重いのが難点。乗車スタイルもあまりカッコイイとは言えず、正直、「乗って楽しい」「満足感が得られる」…かと言われると…微妙…。
いくら通勤通学とは言え、乗って楽しくない乗り物では「乗り物に乗る悦び」…のようなものが得られず、義務的に乗らされる自転車なんて、私だったら長続きしないなぁ…と思ってしまいます。
●ロードバイク:
ドロップハンドルで颯爽とスピードだして駆け抜けるロードバイクは、舗装路のスピードスターです。その重量はエントリーモデルでも9kgを切ります。ママチャリの半分以下です。その走りはとても軽快で、風を切って走る悦びは何物にも代えがたいものがあります。
しかし、基本的に荷物は積めませんし、軽量にするために設計をギリギリまで詰めている分だけ、設計上の想定外の衝撃には弱い面も…。
通勤という点から検討すると、走行性能はオーバースペック、荷物の積載などの点では物足りない…。要するにロードバイクはスポーツ機材なのであって、実用品とは呼べないと思うのです。通勤に向いているとは、ちょっと私には思えません。
●マウンテンバイク(MTB):
野山などで道なき道を走り回り跳ね回るための自転車です。そのために非常に頑丈に作られており、太いゴツゴツしたブロックタイヤ、サスペンション、油圧式ディスクブレーキ、ドロッパーシートポストなどなど、特殊な装備が色々です。
しかし、通勤という点から検討するなら、その走行性能は前述のロードバイク同様にオーバースペックであり、荷物の積載などの点でも不満があります。これもやはりスポーツ機材なのであって、実用品ではないのですよね。ですから、やっぱり通勤向きとは思えない私です。
●マウンテンバイクルック車:
あまり自転車に詳しくない方は、ホームセンターで売られているブロックタイヤの頑丈そうな自転車もマウンテンバイクだと思われているかもしれませんが、あれは「マウンテンバイク類形車(MTBルック車)」という、見た目だけマウンテンバイクに似せて作った自転車です。見た目はマウンテンバイクっぽいですが、実質は全然違う「悪路走行禁止」の自転車です。
これは、基本的にはMTBっぽい見た目を楽しむためのファッション自転車ですので、あまり通勤に向いているとは思えません。また、自転車に詳しくない人から見ればちょっとカッコ良く見えるかもしれませんが、少し自転車を知っている人の目には、少々ダサい自転車に見えてしまうもの…。
いい大人が通勤に使うのは、やめておいた方が無難だと思いますけど…。
…とはいえ、MTBルック車にも色々ありまして、ちゃんとしたメーカーの製品ですと、むしろクロスバイクと呼ぶべき製品も多くあります。ちなみに私が自転車趣味にハマる切っ掛けとなったブリヂストンサイクルの ordina M3 は、MTBルック車としてはかなり上質な製品でありました。むしろ近年はタイヤ太めに先祖帰りしてきたクロスバイク界にあっては、時代を先取りしていたのが ordina M3 だったと思うのです。
●クロスバイク:
マウンテンバイクの丈夫さとロードバイクの軽快な走りの良い所取りを狙って作られたのが、クロスバイクです。ロードバイクほどではないものの十分にスピードが出せますし、マウンテンバイクほどではないものの道路の段差なども乗り越えられます。見た目もカッコイイです。
通勤という点から考えると、かなり良い選択だと思います。クロスバイクで通勤はアリです! ただし、荷物を積むためにキャリアを付けたり、道路の水たまりで服を汚さないようにフェンダーを付けたり…といったカスタムは必要だと思います。
●そのほかの自転車:
他にも、グラベルロードバイク、シクロクロスバイク、ファットバイク、リカンベントなどなど、実に様々な自転車がありますね。どの自転車でも、その気になりさえすれば、通勤に使えなくはないのですけどね…。リカンベントで通勤とか、もはや職場の伝説として末永く語り継がれること確定であります(笑)。
そんな中で、私としては、通勤用自転車として折り畳みミニベロ(小径車)をお勧めしたいところであります。
■通勤用なら折り畳みミニベロをお勧めします:
折り畳みミニベロとは、こういう自転車のことです。カワイイでしょ?
このような自転車がなぜ通勤向きなのか、その特徴を挙げてみたいと思います。
●必要十分な走行性能:
走行性能については、結局は「値段なり」…な部分があるのですけど、臨時定額給付金の10万円もあることですし、5万円から10万円くらいのものを購入すれば、片道20km程度の通勤なら十分にこなせる走行性能の折り畳みミニベロが手に入ることでしょう。
車輪が小さいと走行中にフラフラして危険? いえ、多少の慣れは必要ですけど、ちゃんとしたメーカーの製品を選べば、全く問題ありません。
車輪が小さいとスピードが出ない? いえ、ちゃんとしたメーカーの製品ならしっかりスピードだせるギア比に設定されていますから、例えば私の DAHON HORIZE でも、最高時速30km、巡航時速20kmくらいは普通に出せますよ。その辺のクロスバイクにも引けをとりません。ほどよくスポーティーなのが魅力。
この記事の最後に、お勧めの自転車をご紹介させていただいております。
●荷物の積載もできる実用性:
例えば、上の写真の私の折り畳みミニベロを見てもらってわかるとおり、これはカスタムで取り付けたものですけど、前後にキャリアを搭載しております。フロントキャリアは下のリンクの製品なんですけど、ビジネスバッグなどをそのまま取り付けできるもので、非常に便利です。
よく見ると、こんな感じになっております。
ここに、こんな感じでビジネスバッグをポンとつけることができるんですよ!
リュックだって取り付けできます。たいていのバッグは何でも付けられる感じです。
これで、何も背負わず通勤することができますね! 会社についたらシャツの背中が汗でびっしょり…なんてことも防げるはず。荷物を背負って自転車に乗るのって、意外と疲れるものなのです。楽に通勤したいなら荷物は自転車に持たせるべし。
荷物の積載については、クロスバイクでもシティーサイクルでもOKなのですけど、ミニベロは車輪が小さい分だけ低い位置に荷物を付けることができます。重心が低くなりますので、その分だけ駐輪中も走行中も安定するのは間違いありません。特に駐輪中に「どんがらがっしゃん!」…と自転車を倒してしまうような事故の危険性が大幅に下がります。こういうところって、地味な着眼点ではありますけど、通勤用自転車にとっては大事なポイントだと思うのです。
●折り畳めるので場所を取らない:
折り畳みミニベロは、簡単に折りたためます。当たり前(笑)。
日常生活では、これが非常に便利です。
例えば自宅に保管するときにも、雨ざらしにしてしまうと、自転車はあっと言う間に劣化してしまいます。どんなに高価な自転車もチェーンがサビサビでは…ね…。ですから、車庫内や、…できれば自宅玄関などで保管したいところなのですけど、クロスバイクなどは意外と大きくて保管場所に苦労するものです。しかし、折り畳みミニベロなら、比較的省スペースで保管が可能です。
また、職場に到着したら、近くに安全な駐輪場があるならそこを利用しても良いですけど、駐輪場が無かった場合、会社にもよりますけど、折り畳んで転がして社内に持込み、デスク脇に置いておくことも可能でしょう。実際、私は銀行内に折りたたんで持ち込んだこともありましたし*1、ちょっとした会議などに参加する際にも、折りたたんで持ち込んでおります*2。
このまま、コロコロ転がして持込みできます。サドルを下まで下げれば、もっと小さくなります。
●自動車などとの連携もできる:
例えば自家用車に自転車を積み込んで、出先を自転車で巡ったり…といった、様々な応用ができるのも、折り畳みミニベロの大きな強みです。都市部で駐車場を探すのって意外と大変ですし、駐車料金もバカにできませんからね。郊外に自動車を停めて、都心部へは自転車で…なんてことも可能になります。
コンパクトカーのリアラゲッジスペースにも、折りたたんでポンです。
●私は絶対に、通勤用なら折り畳みミニベロです:
実際、私の場合、グラベルバイク(グラベルロードバイク、オールロードバイクとも呼ばれます)、ツーリングバイク、そして折り畳みミニベロ、この3台を所有して自転車を楽しんでおります。また、過去にはMTBルック車も愛用しておりました。
もし今、私が自転車通勤することとなったら、躊躇なく折り畳みミニベロを選びます。
■私がお勧めする折り畳みミニベロ:
最後に、私が通勤用にお勧めする折り畳みミニベロをご紹介します。選択基準は以下のとおり。
- 片道20km以内くらいの通勤に十分な性能。
- 7段以上の変速。ちょっとした登り坂なども楽なので。
- キャリアの取り付けが可能。
- キャリア以外の大きなカスタムはしない。
- 服を汚さないためにドロヨケ付き。
- ホイールサイズは16インチ以上。これより小さいと段差などに気を遣うため。
なお、実際に購入される場合には、自転車の保守整備に自信のない方は、実際に自転車屋さんに赴いて購入されることをお勧めします。ネット通販で自転車を買うのは中級者以上向け。
基本、ネットで目を肥やしたら、お店へGO!です。
これで良い製品選びがきっとできますよ。
●DAHON Route:
世界で一番数多く折り畳みミニベロを売っているという会社、アメリカのDAHON(ダホン)、その Route (ルート)という車種です。
20インチの車輪(私の HORIZE と同じ 406サイズ)。通勤なら服を汚さないようにドロヨケは欲しいところ。これが最初から付いているのは大きな長所。オプションでキャリアの取り付けも可能。7段変速は通勤には十分です。これで約5万円はお値打ち価格だと思います。重量は12.2kg。
●DAHON Curve D7:
同じく DAHON の Curve D7 (カーブD7)です。
こちらは16インチホイールですので、更にコンパクトに折りたためます。最初からドロヨケ付きはGOOD。オプションでフロントキャリアが付けられますので、荷物の積載も十分です。7段変速。お値段は約7万円ちょっとと先程よりもお高いですけど、その価値あり。重量は11.6kg。
(今回、私が実際に調べてみた中で通勤用にどれか1台を選ぶとしたら、コレです!)
●DAHON Ciao:
またまた DAHON になりますけど、Ciao(チャオ)。
20インチホイールに7段変速。ドロヨケ付き。オプションでキャリアも付けられます。ここまでは前述の車種と変わりませんけど、こいつの最大の特徴は、下にぐんにゃり曲がったフレームにあります。この構造のおかげで、スカートでも乗りやすい!またぎやすい!
重量は12.1kg。お値段は7万6000円くらい。女性におすすめです。
●tern Node C8:
私が DAHON ユーザーなので、どうしても DAHON 贔屓になってしまうのですが、他のメーカーももちろんあります。他のメーカーで安心してお勧めできるものといえば、筆頭に上がるのは tern (ターン)でしょう。
その tern の Node C8 (ノードC8)というモデルがこちら。ホイールサイズは24インチですので走行安定性は高まりますけど、折り畳み時のコンパクトさにはちょっと欠けますね。8段変速。最初からドロヨケ付き。オプションでキャリア取り付け可能。重量はちょっと重めの14kg。7万6000円くらい。
●tern Link A7:
同じく tern の Link A7 です。こちらは20インチホイール。7段変速。最初からドロヨケ付き。フロントキャリアが付けられないのが痛いですが…。
価格は4万8000円くらい。重量は12.1kg。
■結語:
そんなわけで、新型コロナウイルス感染拡大防止で世界的に注目されている自転車通勤。それにピッタリと私が思う折り畳みミニベロのご紹介でした。クロスバイクやロードバイクも良いですけど、私はやっぱり通勤なら折り畳みミニベロだと思うな!
他にも色々なメーカーがありますので、調べてみてくださいね。
給付金も入ることですし、ちょっと良い自転車を手に入れて、自転車通勤してエコで健康になりましょう。
あ、ちなみにですね、私が DAHON HORIZE に乗ってるのに、これを通勤用にお勧めしてないのには、ちょっと理由がありまして…。