【BOMBTRACK】あーそうか。2021モデルからは ARISE 全部同じフレームにしたってわけだ。なるほど、納得。それでホイールベースが伸びたりしたわけだ。
2021モデルから代理店が代わって日本への輸入が再開された BOMBTRACK 。
その ARISE 2018 モデルユーザーの私としては、やっぱり ARISE が気になるのですけどね。そんなわけで、こんな記事を書いたりしているのです。
で、ジオメトリのことなどについてもちょっと記事にしたりしておりますが、
ちょっとカタログを見ていて、気づいてしまいました、ARISE 2021 モデルに関する最も重要な事実を…!!
2021モデルから、ARISE 全シリーズが同じ1つのフレームに統一されてる:
カタログを見比べてみたら…:
さて、BOMBTRACK の 2020 モデルのカタログがこちら。ちなみに 2020 モデルは以前の日本代理店が撤退し、RITEWAY さんが新たな代理店となるまでの端境期にあったため、日本への正規流通はございませんでした。
そして、BOMBTRACK の 2021 モデルのカタログはこちら。
さて、双方のカタログのトップに登場するのが ARISE 。そのラインナップを比較してみますと、こうなります。
■BOMBTRACK ARISE 2020 モデル(車種)
- ARISE 1
- ARISE 2
- ARISE GEARED
- ARISE TOUR
■BOMBTRACK ARISE 2021 モデル(車種)
- ARISE
- ARISE GEARED
- ARISE TOUR
内容を比較すると、「ARISE 2(2020) = ARISE(2021)」…と解釈して良さそうですので、一見するとただ単に ARISE 1 が消滅しただけに思えるのですが、さにあらず!
フレームの種類が3種類→1種類に減少していた!:
問題はフレームの種類数です。前述のリストをフレームの種類で分類しなおしてみると、こうなるのですね!
■BOMBTRACK ARISE 2020 モデル(フレームタイプ別)
- ARISE 1
- ARISE 2
- ARISE GEARED・ARISE TOUR
■BOMBTRACK ARISE 2021 モデル(フレームタイプ別)
- ARISE・ARISE GEARED・ARISE TOUR
はい、分かりましたか?
2020モデルまでは、シンプルなロードエンドの ARISE 1、スライディングドロップアウトの ARISE 2、通常の普通のリアエンドの ARISE GEARED、ARISE TOUR …となっていたのです。3タイプのフレームがありました。そして、当然ですがジオメトリも異なっておりました。
しかし、2021モデルでは、全てスライディングドロップアウトの1種類のフレームになっているのですね。同じフレームながらパーツ構成を変えることで、3車種としているわけです。実際、カタログのジオメトリを比較しても全く同じになっております。
ウソだと思うなら、前述のカタログや公式動画で確認してみてくださいな。
フレーム共通化は別に悪いこととも言い切れませんが:
このようなことになっているのは、まあ、要するにコストダウンのためだと思うのですけどね。
これは想像ですけど、おそらく、ARISE シリーズはもともと ARISE 2 が飛びぬけて販売台数が多く、ARISE GEARED や ARISE TOUR はあまり売れてなかったんじゃないかと思うのです。なので、2021モデルからは、ARISE 1 を廃止しつつ、残りの3車種のフレームを共通化したのでしょう。
結果として、2021モデルの ARISE は、3車種をミックスした中間的な性格のジオメトリのバイクとなったんじゃないかと想像します。
ホイールベースが伸びたのも、これが原因でしょうか。予備スポークホルダーが付いているのも、フォーククラウン前面に穴が開いたのも、これが原因ですね。
結局、これが良かったのか悪かったのかは微妙なところ。
確かに、それぞれの目的に特化した性格のフレームが無くなってしまった、中庸的なフレームになってしまった…ともいえるのですけど、でも、どれを購入しても同じフレームなら、パーツ構成の違いで選べば良いからシンプルで良い…という考え方もあるのでは? また、「中庸的=多用途」…と言えるとも思いますので、それはそれで、むしろ多用途万能機たる ARISE らしい進化かもしれません。
2020モデルまでであれば、ARISE GEARED を購入した人は、ARISE 2 のようにシングルスピードにしたりSSCX的な楽しみはやり難かったわけですけど、2021モデルでは同じフレームですので、ARISE TOUR でも ARISE GEARED でも、パーツを取り外してしまえば ARISE になりますからね。
結語:
「あれ?だったら、ARISE GEARED も ARISE TOUR もいらなくね?」…と思ってしまったのは内緒(笑)。
まあ、2020モデルから始まったツーリングMTBの CALE や、2021ニューモデルの MUNROE AL 、MUNROE CARGO もありますので、従来モデルを徐々に縮小していくのは仕方のないことなのでしょうね。新陳代謝は大事。
ですけど、フレームが共通化され、これに伴いジオメトリやサイズ展開が変更になったとはいえ、それでも ARISE のベースとなる性格は変わっていないと思いますので、そんな多用途万能機たる ARISE が今後も続いていってくれることを願っております。