【CHROME】KURSK AW についての個人的レビューまとめ
私としては、こんなこと初体験。メーカーさんから商品を無償提供していただき、そのレビューをブログ記事にする…そんな申し出を受けるなんて!!
そんなわけで、私なんかで本当に恐縮なのですが、CHROME JAPAN さんから KURSK AW という靴をいただきまして、色々と試してみた9月でありました。その様子については私の別ブログで随時記事にしてきたのですけど、その内容をここにまとめておこうと思います。
- CHROME KURSK AW 28.5cm
- CHROME KURSK AW を試してみた:
- CHROME KURSK AW に対する私なりの感想:
- まとめ:こんな方にお勧めする CHROME KURSK AW:
CHROME KURSK AW 28.5cm
今回、いただいてしまった靴はこちら。CHROME さんの KURSK AW という製品、そのサイズ 28.5cm でございます。
KURSK AWwww.chromeindustries.jp
下の写真をよくご覧ください。足の裏の真ん中に目立つ赤。そこに書かれた Panaracer の文字。
そうなのです。詳細はメーカーHPをご覧いただきたいのですけど、
この靴の最大の特徴は、グラベルキングなどを始めとする自転車用タイヤを多くラインナップしている、あのパナレーサーによって開発された足の裏、ソールラバー。
このソールラバーにより、メーカー公式によると、「”グリップ力”と”耐摩耗性”が高次元で両立された」…とのこと。
一般的に言って、グリップ力が高いゴムは柔らかいことが多いのですぐ摩耗する…、耐摩耗性の高いゴムは固いのでグリップ力が弱い…と、そういう傾向があると思うのですけど、この靴はそこんところの相反する2つの性質をパナレーサーの技術で両立させた…と、そういうことのようです。
フラットペダル派の私としては本当に嬉しい製品でして、期待マックスでお迎えしたのでした。
CHROME KURSK AW を試してみた:
とりあえず履いてみた:
ナントカの大足…とはよく言ったものでして…(苦笑)。ちゃんと履けるだろうか?…というのが心配だったのですけど…、
ちゃんと履けました!よかった!
私の場合、愛用の NIKE のスニーカーのサイズは 29.0cm。普通の靴屋にゃ無いサイズ(泣)。いつもいつもいつも、靴選びには苦労している私なのですけど、1発フィットで履けちゃいました CHROME KURSK AW 28.5cm 。いきなり超好印象!
ちなみに私、コレステロール高めの家系に生まれたものですから、アキレス腱部分が太くなっておりまして、この部分の靴擦れに悩まされることが多いのですけど…、
この CHROME KURSK AW は踵(かかと)部分の切り込み角度が緩くて余裕がありますので、靴擦れしにくそうです。
ライドしてみた:
とりあえず、フラットペダル用に特化した靴ということで、我が家で実働中のペダルでライドしてみました。
BOMBTRACK ARISE 2 2018 に搭載の MKS CYGMA。
CANYON DUDE CF8 に搭載の、DMR V6 。
高性能ママチャリ(ほめ言葉) DAHON HORIZE 2017 に搭載の、MKS UX-D Ezy 。
そして、SURLY DISC TRUCKER に搭載の、MKS PROMENADE 。
それぞれについて、その印象は下記にまとめておきましたので、ご覧ください。
歩いてみた:
これが靴である以上、ライドだけでなくウォークでも試してみねばなりますまい。というわけで、あちこち歩きました。
赤平市役所のロビー。
ホームセンターの資材販売コーナー。
近所の砂利道。
市民生協の店内。
こちらについても、下記にまとめておきました。
CHROME KURSK AW に対する私なりの感想:
重さはちょっと重いかな:
サイクリストとしてはやっぱり気になる?重さなのですけど、ちょっと測ってみましたよ。
計測してみると、片足で 475g 。これをどう評価するか…。
私がサイクリングで愛用しているスポーツサンダルが、333g/片足。
前述の愛用の NIKE のスニーカーが、344g/片足。
それに対して、CHROME KURSK AW 28.5cm が、475g/片足。
うーん。比較対象がちょっとアレではあるのですけどね。たぶん、新開発のソールラバーが重量嵩んでる感じなのかもしれませんけど、もうちょっと軽く作れなかったかなぁ…っとも思ってしまったり…。
サイクリング向けのソール形状、チェーンステーと干渉しにくい踵(かかと):
私がこれまでサイクリングに使っていた NIKE のジョギングシューズと、そのソール形状を比較してみると…、
人差し指で示した部分の張り出しにご注目。
踵(かかと)部分がスリムになっていることで、ペダリング時、踵とチェーンステーが干渉しにくいようになっております。これは嬉しい配慮ですね!
靴紐ホルダーがついているので、靴紐がチェーンリングに巻き込まれたりしない:
下の写真、靴紐の先端を留めているゴムにご注目。
これがあるおかげで、ライド中に靴紐の先端がチェーンリングに巻き込まれるなどのトラブルを防ぐことができます。こういう細かい安全への配慮は嬉しいですね。
ちなみに余談ですけど、この靴紐には反射素材が使われており夜間の安全に貢献してくれます。なお、反射素材は踵(かかと)にも付いています。
また、これも余談ですけど、この靴紐の素材のおかげだと思うのですが、靴紐をしっかり締めても、楽に靴紐を緩めて靴を脱ぐことができます。これは日常使いには大変ありがたい特長だと思うのです。
砂粒が挟まるソールパターンは好きじゃない:
この CHROME KURSK AW の最大の特徴であるところの、パナレーサーとコラボ開発したソール、そのパターンはこうなっています。
こんな風に、細かい溝が刻まれているのですけど…、
上の写真で分かる通り、この手のパターンには砂粒が挟まりますよね。で、こんな感じで屋内に入ったりすると、砂粒の先端が床に擦れてガチャガチャ鳴ったり…そんな経験ありませんか?
そんなわけで、私は個人的にこのタイプの靴底は好きじゃなかったりいたします。
耐摩耗性に対する評価はできませんでした:
この CHROME KURSK AW のウリの一つは、パナレーサーの開発力によりグリップ力と両立させたという耐摩耗性。
しかし、今回、使用期間が1カ月程度だったため、この耐摩耗性を検証できるだけの時間はありませんでした。この点については、1年後くらいにあらためて追記するかもしれません。
グリップについては…場合による:
一方で、パナレーサーの開発力により耐摩耗性と両立させたというグリップ力。こちらが、少々微妙です…。
歩行時のグリップはごく普通:
歩行時について。この CHROME KURSK AW、そもそも普通に街歩きする雰囲気のスニーカーでして、ハードなスポーツ用に使用するような物じゃありませんので、歩いたり走ったりした時のグリップ力については、別に普通です。とりたてて「すげー!」…っと感動するような感触はありませんでした。フツーですから、普通です。別にダメってわけじゃありません。普通に良い靴です。
ライド時のペダルグリップは…ペダルとの相性・靴底の汚れなど:
フラットペダルを使用したライド時のグリップですけど、こちらはペダルとの相性がありそうです。
まず、圧倒的にフィット感をもたらしてくれたペダルは、DMR V6 でありました。
MTB 系によくありがちな、ピン付きペダルなのですけど、このピンがしっかりソールに刻まれた溝に食い込んでくれます。ペダル上で足が滑るような感触は一切なしの安定感でした。
この組み合わせは、お勧めいたします。
逆に、どうにも微妙だったのは、MKS UX-D Ezy 。
別にダメってわけじゃないのですけど、スペシャル感は全くなしの感触でした。普通の靴で普通にフラットペダルを使ってる感じ。
原因はよくわからないのですけど、どうもダメでした。
それなりに好成績だったのは、MKS CYGMA 。
このペダルは、突起も何もない金属製フラットペダル。軽さだけが自慢で、もともと滑りやすいペダルであります。そんな MKS CYGMA と CHROME KURSK AW の組み合わせですと、おそらくパナレーサーとコラボ開発のソール素材の性能なのでしょうか、明らかにグリップ感が向上いたしました。
ただし、そんな感想をもったのは、まだソールがほとんど汚れていない時点での話…。
普通に歩いたりして靴底が汚れると…。はい、ピカピカ靴底の時のあの感触は大きく目減り。まあ、当然と言えば当然の結果? ソール素材の表面が土や泥で汚れてしまえば、素材性能は活かしにくくなるのでしょうか。ちょっと残念ではあります。
MKS PROMENADE との組み合わせでも、同じことを感じました。
率直に申しまして、この手のピン付きでないフラットペダルとの組み合わせでは、靴底の汚れを落としておかないと、CHROME KURSK AW の靴底素材のグリップ性能は十分に発揮できない…と思っておいた方がよろしいかと…。
片栗粉をまぶした大福餅が指にベタベタしないのと同じです(笑)。
とはいえ…、自転車に乗るたびに靴底をクリーニングするってのも…、日常運用としては現実的じゃないかもなぁ…(苦笑)。
ソールの固さは全然気にならない:
ソールの固さですけど、歩いたり走ったりする場合でも十分に柔らかくて、普通に歩きやすい靴でした。
ライド時についてですけど、他の方のレビューの中には、「ソール剛性が高くてペダリングしやすい」…とか書かれている方もいらっしゃいますが、私はそんな感触は全然持ちませんでしたけどね。率直に申しまして、ソールの剛性は、NIKE のジョギングシューズと同じです。まあ、私が鈍いだけかもしれませんが…(苦笑)。もちろん、だからといってダメってわけでは全然ありません。
防水性は過信すべからず:
防水素材が使われており、靴ベロ部分も水が浸入しにくい作りになってはおりますが、まあ、過信は禁物。多少の雨なら心配ないですが、雨天の長時間ライドなどでは雨水が入ってくるものと思って間違いないでしょう。そういう用途の靴じゃないですから。
まとめ:こんな方にお勧めする CHROME KURSK AW:
そんなわけで、本当に忌憚なく、CHROME KURSK AW について私の感想をまとめてみたのですけど、いかがでしたでしょうか。税込み12100円の靴としては上出来だと思っております。CHROME さんが謳うこの靴の特長は多少誇張されているようにも思いますけど、だからといって欠点らしい部分もこれといってありませんからね。
特にこんな方にお勧めしたいと思います。
- サイクリング用にちゃんと使えるカジュアルファッションに合う靴が欲しい方。
- フラットペダル(特にピン付き)を愛用されている方。
- 日常のライドに軽いスポーツ性を求めている方。
- しっかりペダルに体重を載せてペダリングしている方。
- 踵(かかと)特にアキレス腱部分の靴擦れに悩まされている方。
- しっかり靴紐を締めても脱ぎ履きしやすい靴を求めている方。
逆に、こういう方にはお勧めいたしかねます。
- ペダルグリップに期待している方。
- このシューズでペダリング効率アップを期待している方。
とにかくフラットペダル派の私としましては、このようなフラットペダルを意識したサイクリングシューズが開発されてくることは大歓迎したいと思っております。
CHROME さん、また他のメーカーさんも、今後も研鑽を積んで良い製品をどんどん世の中に送り出してくださいね! 私は期待して待っております!