kirdina’s(裏)自転車秘密工房

「ordinaM3を買ってみたブログ」の作者による秘密の自転車工房です。濃い部分だけ抽出してみました。

ファットバイク用のアイススパイクチェーンを自作してみました。

 ファットバイクCANYON DUDE CF8 を手に入れたのが、昨年の2月28日のこと。そして、3月6日には、転倒してディレイラーハンガーを折った私です…(苦笑)。

 そんなわけで、ファットバイクといえども凍結路面では滑る!」…という、考えてみれば当たり前の事実に気付き、新たなシーズンを迎えました。

 

 さて、同じ過ちを繰り返さぬように、どうしたら良いのか? スパイクタイヤを買う…というのが真っ当な答えなのですけど、色々な理由からアイススパイクチェーンを自作してみようとの考えに至りました。

 

 

 

kirdina.hatenablog.com

 

kirdina.hatenablog.com

 

なぜスパイクタイヤではなく、アイスチェーン自作なのか:

 理由は以下のとおり。

  • ファットバイク用のスパイクタイヤは、とってもお値段が高価。
  • ファットバイク用のホイールを1セットしか持っておらず、これをチューブレスレディーで運用しているため、タイヤ交換がとても面倒。
  • 昨今、世界的に自転車用パーツの入手が困難。
  • ファットバイク用のアイススパイクチェーンは、どうやら市販されてないっぽいので、自作するしかない。

 あとは、持ち前のDIY魂で、作ってみたくなったから!(笑)

 

入手した材料:

 次の材料を入手してみました。いずれも安価に入手できるものばかりです。

 

耐候性の防振ゴム:

 

 まず、ベースとなるのはこの耐候性の防振ゴムです。使用温度がマイナス20度からプラス60度となっておりますので、真冬の北海道でも屋外運用できそうな気がします。

 約5ミリ幅の溝が彫られており、雪を噛んでくれそうですし、スパイクピン代わりのナットとボルトを取り付けるにも都合良さそうに思いました。

 

ステンレスボルトとナット:

 

 スパイクピンの代わりに使うのが、このステンレスボルトとナット。錆びないようにあえてステンレスを選んでおります。ナットの外径が前述の防振ゴムの溝にピッタリはまります。

 

耐候性ナイロン結束バンド:

 

 タイヤに固定するために選んだのが、ナイロン結束バンド。こちらも耐候性素材で、使用温度範囲はマイナス59度からプラス85度となっており、屋外使用に十分。そして、幅3.6mmですので、前述の防振ゴムの溝にピッタリはまります。

 本当は、この幅で長さが50cmくらいのがあれば良かったのですけど、残念ながら見つからなかったので、今回は仕方なく2本連結して使用することにしました。

 

 

作り方:

 まず、防振ゴムを適切な長さに切ります。今回、私は、長さ5cm、幅10cmに切り分けで見ました。

 

f:id:kirdina:20220122162344j:image

 

 タイヤの凸凹と上手に噛み合わせるため、裏の外側2列の凸部をそぎ落とします。


f:id:kirdina:20220122162331j:image

 

 スパイクピン代わりのボルトを取り付けるための穴をあけます。穴は裏表とも凹部にくるようにします。


f:id:kirdina:20220122162328j:image

 

 裏側からボルトを通し、表側からナットで固定します。ナットがぴったり溝に入りました。


f:id:kirdina:20220122162323j:image

 

 要するに、この飛び出したボルトの先端を、スパイクピンとして利用しようというわけ。


f:id:kirdina:20220122162338j:image

 

 あとは、これをたくさん製作して、ナイロン結束バンドでタイヤに固定したら、できあがり。


f:id:kirdina:20220122162334j:image

 

 

使用感はいかが:

 実際にこれで走行してみた感じですけど、まあ、悪くないとは思います。


f:id:kirdina:20220122162341j:image

 

 凍結路面、圧雪路面とも、それなりに路面に食いついてくれているようで、滑りにくくなっております。もともと雪道ってデコボコしているものですので、振動はそれほど気になりませんでした。

 そんなわけで、まあ、試作一号としては成功と申し上げて良いでしょうか。


f:id:kirdina:20220122162326j:image

 

 短所、改良を要する点としては、以下のとおり。

  • きれいな平坦路を走ると、どうしてもガタガタと振動が気になる。
  • タイヤの変形にともない、結束バンドが一時的に緩んでしまうためか、防振ゴムの位置がずれてくることがある。
  • やっぱり、重くなることは無視しがたい。

 

結語:

 やっぱり、普通に冬用スパイクタイヤを購入するというのが、王道の大正解ではあります。しかし、この方法には、

  • コストが安く済む。
  • タイヤ交換などの面倒がない。

 …といった長所もあると思うのですよね。

 そんなわけで、こういう方法も無くはない…ということで、ご参考になれば幸いです。

 なお、真似していただくのは自由ですけど、あくまでも自己責任で行ってください。私は一切責任を負いかねます。その点はどうかご了承を。