ブレーキアウターケーブルを狙った場所で一発でキレイに切るコツ
自転車趣味にハマって自らメンテナンスやパーツの組付けをするようになってくると、当然、ブレーキワイヤー(ブレーキケーブル)の交換もショップに任せたりせず、自分でやるようになりますよね。
でも…、このブレーキアウターケーブルが…、
なかなか上手に切れない!!
切り口が乱れてしまう!
ヤスリなどで修正できる程度なら問題ないのですけど、修正できないほど酷い場合は切り直し…。そうこうしているうちに予定していたよりも短くなってしまって、組付けてみたら変なことに…(苦笑)。そうでなくても、ケーブル切りに時間がかかって仕方ない…。もっとパパッとできないものか…。
…そんな経験を毎回のようにされている方、たぶんいらっしゃいますよね?
かく言う私も、実はそうでした。
あるコツに気付くまでは…。
このコツを知れば、狙った場所で一発でキレイにブレーキアウターケーブルを切ることができますよ、たぶん。
■狙った場所で一発でキレイにブレーキアウターケーブルを切るコツ:
〇試しに切ってみた(悪い例):
とりあえず、試しにブレーキアウターケーブルを切ってみます。以前の私がやっていたように、「ここだ!」…という位置を、バチンと、細心の注意で、なるべく丁寧に。
使う道具は、たぶん皆さんお持ちであろう、こんな感じの一般的なワイヤーカッターであります。
どれでも、たぶん大きな違いはありません。
さて、切り口はどうなったでしょう?
ありゃりゃ…。丁寧にやったつもりなのですけど、こんな風になってしまいました。
特にこの内側に出ちゃった金属部分(写真の断面右側)が大問題で、仮にこのままインナーワイヤーを通して使用したりすると、ブレーキ操作時の抵抗になるばかりでなく、いずれこの場所からインナーワイヤーが切れてしまいかねません。走行中にブレーキインナーワイヤーが切れたら…、想像するだけで恐ろしい…。
そして、これが非常に固い金属ですので、ヤスリなどでキレイにしようと思ったら、なかなかに時間がかかる作業になってしまいます。
〇ブレーキアウターケーブルの構造を見てみる:
勝利の鉄則は敵を知ること。ちょっとブレーキアウターケーブルの被覆をはがして、構造を観察してみましょう。
カッターナイフで簡単にはがせます。
できました。
ブレーキアウターケーブルって、こんなネジネジ螺旋構造になってるんですね!*1
すると…、勘の良い貴方なら、何となくわかりましたね?
〇狙った場所で一発でキレイに切る:
このネジネジに逆らわず、このネジネジの溝部分にワイヤーカッターの刃を入れて切れば…、
ほら! 切れました!
まだ、外側の被覆部分や内部の樹脂ライナーが汚いですけど、金属が内側に出ちゃったりはしておりませんから、これならインナーワイヤーを傷つけることはありません。ライド中にブレーキインナーワイヤーが切れて…なんて惨事は、きっと起きないでしょう。
でも、やっぱりもう少しキレイにしておきたいですよね。
そこで、下の写真の道具を用意しました。
- ハサミ
- 目打ち
- ヤスリ
外側の被覆や内側の樹脂ライナーの乱れた部分をハサミで切り取り、軽くヤスリをかけてキレイにしたら、目打ちを丁寧に差し込んで内側の樹脂ライナーを整えてあげます。
すると、こうなりました。
なんかアップの写真を見せちゃうと汚い感じですが…(苦笑)。まあ、キレイに切れたかと…。少なくとも最初の写真に比べたら、全然キレイ…ですよね?
たぶん、皆さんでしたらもっと上手に切れることでしょう。
〇最後の仕上げ:
最後は、少量のグリスをケーブル内に入れて、切り口にもグリスを薄く塗り、キャップを被せてできあがり。
■結語:
なんか最初に大きなこと言っちゃた割には、出来上がりの写真が思ったよりキレイに見えなくて…、ちょっと落ち込んでる私です。
しかし、この方法なら、圧倒的に短い時間で作業を行うことができますので、忙しい社会人サイクリストでも安心です。
まとめると、こうなります。
- ブレーキアウターケーブルの切りたい場所まで、カッターナイフで外側の被覆を剥がす。
- ネジネジ螺旋構造の溝に合わせて、ワイヤーカッターで切断する。
- 目打ちやヤスリなどで切り口をキレイに整える。
たぶん、皆さんの方が私より上手にできると思いますので、まだこの方法をやってみたことのない方がいらっしゃいましたら、一度試してみることお勧め!
*1:ちなみに、シフトアウターケーブルは全然構造が違います。