kirdina’s(裏)自転車秘密工房

「ordinaM3を買ってみたブログ」の作者による秘密の自転車工房です。濃い部分だけ抽出してみました。

自転車のスピード規制って私は必要なんじゃないかなーっと思っています

 自動車には制限速度というものがあります、当たり前。まあ、実際にどの程度これが守られているかは、私も普通に自動車乗りますから知ってますけど…、北海道は酷いと思います。まあ、それは全く別の話。ちなみに私は諸般の事情から制限速度を守ってドライブしますので、時々、私の後ろに付いた自動車ドライバーがイライラするみたいです。

 話を本題に戻しまして、自動車には制限速度がありますけど、自転車は?

 自転車の制限速度って時速何キロ?

 

 この単純な質問が意外に難しいようでして…。でも、こちらのリンク先の情報が信用できそうです。

law.jablaw.org

 

 まとめると、こんな感じ?

  1. 最高速度指定のある道路:自転車も指定最高速度が制限速度となる。
  2. 最高速度指定のない道路:自転車には法定最高速度の適用がないため、制限速度なし。

 …え、マジですか?

 私、実は上記の1も2も、両方とも納得できないのですけど。

 

  だってね、例えば指定最高速度が50km/hって言われても、自転車にとって50km/hって、ものすごいスピードですよ? 公道を自転車で50km/h走行していて、コケたら死を覚悟しないといけませんよね、例えヘルメットをしていたとしても…。自転車で50km/hで走行していて、何かの事情で急ブレーキ!…自転車の貧弱なブレーキで安全に止まれるでしょうか?…無理じゃないですかね? こちらも死を覚悟しなくてはならないのでは…?

 

 私の考えもどんどん変化し、私もきっと成長しているのですけど、だから過去の私の発言とは矛盾するかもしれませんが、現在、この記事を書いている時点においては、私は、自転車の速度規制は必要なんじゃないかと思っています。しかも、現状の速度規制よりも厳しい規制が必要だろうと思っている私です。

 

■妥当な自転車の制限速度って時速何キロくらい?:

 だってね、自転車で50km/hって、マジ危ないよ? 下り坂だろうと何だろうと、ちょっとあり得ない非常識な速度だと思うのです、自転車にとっては。

 妥当な自転車の制限速度は、実際のところ、科学的な知見や各種団体の意向を踏まえて、国会審議などで決めていただかないといけないわけですけど、私の経験からくる感覚的なもので言わせてもらうと、下り坂だろうと何だろうと、郊外の見通しの良い道路の場合で、時速30km/hあたりが上限じゃないでしょうか。それ以上のスピードを出す必要ってありますか? 市街地や住宅街の生活道路などでは、時速15km/hあたりが上限だと思います。見通しの悪い狭い道路なら、時速10km/hでも良いくらいだと思います。

 あくまでも、自転車好きの私の感覚的なものですよ? 遅すぎますか? それとも速すぎる?

 でも、時速30km/hなら、まあ道路状況は様々ではありますけど、よく私がサイクリングに行くような道路なら、1時間で25kmくらいは進めます。4時間で100km、8時間で200km。もちろんブルベも大丈夫!

 

■故意と過失ー自転車のスピード違反を罪に問えるか:

 スピード違反は刑法犯罪です。道路交通法違反。もちろん自転車も一緒。

 原則として、犯罪は故意によるものでなければ処罰されません。これに対して、特にひどい犯罪については、例外的に過失による場合でも処罰できることになっています。

故意犯と過失犯の例:

  • 殺人罪:故意に人を殺せば殺人罪。過失による殺人は殺人罪じゃない。
  • 過失致死罪:過失で人を死なせてしまうと過失致死罪。
  • 器物損壊罪:故意に他人の物を壊せば、器物損壊罪。過失処罰規定はないので、うっかり他人の物を壊してしまっても刑事上の罪には問われませんから逮捕されません。もちろん民事上の損害賠償義務は負いますけどね。

 で、スピード違反の話なのですけど、

 自動車には全てスピードメーターが付いてますから、スピード違反をして「知りませんでした」…という言い訳は、普通、通用いたしません。

 しかし、自転車については、スピードメーターは標準装備されてはおりませんよね。自分のスピードが何キロ出てるのか分からないのが普通なのに、スピード違反の罪を問えるのか…???

 皆さん、どう思われますか? 私には難しいように思います。

 

 たぶん、想像ですけど、このあたりが「自転車の速度規制が甘い理由」だろうと思います。加えて、「どうせ自転車なんて、たいしたスピード出ないでしょ?」…という認識もあるのでしょう。

 

■技術は進歩しているーGPS的なヤツであれこれ:

 でもね、技術は進歩しております。サイクルコンピューターも安くなってまいりました。お値段的には、普通のシティーサイクルでもサイコン付けるのは不可能ではありません

 

 

 一般的な上のようなタイプは、あらかじめタイヤ周長を入力しておき、スポークに付けたマグネットをセンサーで検出してタイヤの回転数を求め、そこから速度を算出する仕組みになっております。これですと、入力されているタイヤ周長に誤りがあると、正しい速度数値にはなりませんけど、おおまかな速度の目安くらいは分かるでしょう。

 

 

 私が使用している上のようなGPSサイクルコンピューターはお値段も高いですが、センサーなど一切取り付けずとも、サイコン本体をポンと取り付けて走れば、どういう仕組みか正確には知りませんが速度を表示してくれます。たぶんGPS的なアレコレで上手くエイッとやってドンに違いありません(笑)。

 ただし問題点もいくつかありまして…。

 まず、トンネルなどに入るとトンデモない数値がはじき出されます。自転車で時速175km/hとか…ありえねえっ!!!

 そして、たぶん速度計測があまり正確ではありません。特に下り坂などで、絶対にそんな速度を出しちゃいないはずなのに、後で見てみると時速48km/hとかという記録が残っていたり…ということを頻繁に経験している私です。

 

 しかし、技術は進歩を続けています。近いうちに必ず、ポンとハンドルバーに付けるだけで正確な速度を計測してくれるサイコンが登場することでしょう。

 そんなサイコンを法令で自転車標準装備として、フレーム内に仕込むなどすれば、自転車の速度取締りが可能になる日が、きっと来ることでしょう。これに防犯登録を組み合わせれば、自転車窃盗を防いだりといったこともできますし、速度違反があれば自動的に銀行口座から罰金が引き落とされる…なんてことも…!?!? ここまでくると、ちょっと怖いですが…。

 

 そうそう、そんな仕組みが開発されたなら、自動車やオートバイにも同じ物を義務化してしまえば、従来のようなネズミ捕りやオービスは必要なくなりますね。自動車を運転する際にも常に制限速度を守らなくちゃならなくなり、交通安全は格段に向上することでしょう。また、交通事故の際の現場検証にも役立つデータとなることは、間違いありません。

 

■結語:

 自転車の速度規制は、おそらく技術的ないしは法律理論上の問題から、または自転車をナメてたせいで、これまで重視されてきませんでした。しかし、技術は進歩し続けています。ごく近い将来、自転車の速度規制という話は必ず現実になるのではないかと、私は思っておりますし、またそれを望んでもいます。

 しかし、自転車にとって過度な規制がかけられることまでは、私は望んでおりません。規制は、自転車の自由さや長所と社会的デメリットとの均衡を十分に考慮した適正なものでなければなりません。

 適正な規制のためには、その社会で自転車がどのように位置づけられているかが非常に重要です。その意味で、私は現状の日本の自転車交通環境を憂慮している者の一人であります。自転車にとっての道路構造や法律の不備を棚に上げて、「自転車は危険だ」…との誤った認識のもとに、過度な規制がかけられるのだけは避けたいものです。

 

 そんなわけで、自転車の魅力を広め、道路上での自転車の地位向上のため、わずかでも貢献できるブログであれるよう、今後も駄文を連ねていきたいと思っておりますが、こんな固い文章だけでは疲れるので、次は写真いっぱいの楽しい記事が書きたいな~!

 

 最後までお読みいただき、ありがとうございます。