三本ローラーに乗れるようになるコツ。~三本ローラーはたぶん意外と誰でも乗れるような気がします~
私が三本ローラーを購入したのが、2019年3月30日のこと。
そして、この記事を書いているのが2020年12月9日ですから、あれから2年が経過しようとしているわけですね。
購入を決断するとき、正直に申しまして私に乗りこなせるのか不安でございました。なにしろ特別に運動神経が良いわけでもなく、ごくごく普通の一般人なものですからね。
しかし今では、転倒しないどころか、その三本ローラーの上でうっかり居眠りしそうになるほどに、…いや、これ、ホントの話なのですけど…、三本ローラーにフツーに乗れるようになりました。
そんなわけで、ちょっと三本ローラーに興味がある方に向けて、私なりのちょっとしたコツやら何やらをご紹介したいと思ったわけでございます。
■もくじ:
三本ローラーのメリット:
最初に、私が思う三本ローラーのメリットを挙げておきます。
軽量コンパクトで場所をとらない:
収納時、折りたたむと意外と場所をとらない三本ローラー。部屋の隅などにポンと立て掛けておくことができます。固定ローラー台よりも構造が単純ですから、変な出っ張りとかありませんし。
私の使っている三本ローラーの収納時のサイズは、およそ「長さ81cm x 幅47cm x 厚み13cm」くらい。
設置、収納が簡単:
固定ローラー台って、自転車を取り付けるのにちょっと手間がかかりますよね。クイックリリースシャフトを専用品に交換したり、自転車を持ち上げて後輪軸をローラー台に挟み込み、ローラーをタイヤに接触させて…みたいな。
それに対して三本ローラーは、パパッと展開したらあとは自転車を載せて乗るだけ。収納する際も固定ローラーより簡単で済みます。固定ローラーよりも軽量ですので持ち運びも比較的楽チン。
固定ローラー台よりは飽きにくい:
固定ローラー台って、本当に飽きますよね…。ネット動画でも見ながらじゃないと、私は10分もやってられません。
それに対して三本ローラーは、固定ローラー台に比べると実走に近く不安定ですので緊張感があり、比較的…あくまでも”比較的”ですが…、飽きにくいとは思います。
それでも慣れてくると飽きます(笑)。でも、三本ローラーを緊張無く乗れるようになる頃には、ネット動画を見ながら乗れるようになってますのでご安心を…(苦笑)。実際、私、ハンドルバーに固定したスマホで動画を見ながら三本ローラーしております。
フレーム等を痛めない:
これを言う人は少ないと思うのですが、固定ローラー台って自転車後部をガッチリ固定してますから、その上に人間が乗って運動すると、フレームにその設計上本来想定していないヒネリ、ヨジレ、ユガミが生じて、フレームを痛めそうな気がしませんか? カーボンフレームとか本当に大丈夫なのかな?
それに対して三本ローラーは車体にそういう不自然な力がかかりませんから、安心だと思うのです。
<おまけ>チューブレスレディータイヤの安定化作業に使える:
これは、まあ、余談ですが。でも便利です。詳細はこちらの記事へ。
使用機材など:
三本ローラー:
私が使っている三本ローラーは、こちらの製品です。
各社から色々な製品が出てますけど、基本的には変わらないと思いますので、どれでも良いんじゃないですかね?
自転車:
この上で乗る自転車は、基本的に何でも良いんだろうと思います。実際のところ、私、自分の持っている全ての自転車でこの三本ローラーに乗ってみたことがあります。一番出番が多いのはやっぱり上の写真の BOMBTRACK ARISE-2 2018 なのですけど、SURLY DISC TRUCKER 2018 でも何の問題もなく乗れますし、折り畳みミニベロの DAHON HORIZE 2017 でも乗れないことはなかったです(爆)。でも、まあ、やっぱり大きいホイールの方が安定するような気がいたします。ファットバイクは…やってみたことないから知りませんが、たぶん大丈夫じゃないでしょうか?
ただし、マウンテンバイクやファットバイクなどオフロード系自転車のゴツいブロックタイヤ、おそらくアレは三本ローラー向きではないんじゃないかと思います。ローラーの上でスムースに回転してくれないような気がしませんか? まあ、不可能ではないんじゃないか…とも思いますけど、やっぱりスリック系タイヤが楽チンだと思いますよ。
初めて乗る三本ローラーのコツ:
それでは、「初めて三本ローラーに乗ってみる」…という方のために、私なりのアドバイスなど。
もちろん個人差ありますので、私にとって良いことが皆さんにとっても良いとは限りませんけど、ひとつの経験談として参考にしていただけたらと思います。
フラットペダルを使う:
普段はビンディングペダルを使っている方が多いと思うのですけど、三本ローラーに慣れるまでは、安物で構いませんのでフラットペダルを使ってみた方が良いと思うのです。
何しろ慣れるまでは不安定ですので、バランスを崩す、または崩しそうになることも多いでしょう。そんな時にパッとすぐに地面に足を着ける安心感は絶大です。
たぶん、私が比較的簡単に三本ローラーに慣れることができたのは、これが理由。
右手の届く位置に壁など:
三本ローラーを壁などの近くなどに設置し、乗車中に腕を伸ばせばいつでも支えられるようにしておきましょう。車体左側から乗り降りする方が大半と思いますので、車体右側に壁などを。
三本ローラーに自転車を載せたら、壁につかまって自転車にまたがり、壁に右手を着いたままペダリング開始。最初は壁から右手を離さずに乗り続けるだけで良いと思うのです。そのうちちょっと慣れてきたら、壁から右手を離してみましょう。片手運転になるので不安定なのですけどね。
そのうち慣れてきて、イケそうかな?…と思えてきたら、思い切ってパッと右手をハンドルバーへ!
下を見るな。前を見ろ:
三本ローラーに乗っていると、ついつい脱輪しないか心配になって下を向いてしまいますよね。しかし、実走の時もそうであるように、三本ローラーも下を見るとフラフラ不安定になるように思います。
三本ローラー中央の前方延長線上に何か目標物を置き、それを見つめながら乗った方が安定するように思います。
そんなちょうど良い位置にタブレット端末などを置き、ネット動画を見ながら三本ローラーというのは良いのですけど、いわゆる車載動画など大きな動きのある動画はやめておきましょうね。ついつい釣られてしまう本能が人間にはあるようで…(苦笑)。
ブレーキ使用は厳禁:
固定ローラー台でもそうですけど、ブレーキ使用は厳禁です。
三本ローラーに乗っている時、ちょっとフラフラしてくると不安になってついついブレーキレバーを握ったりしてしまいがちですが、タイヤを痛めるばかりでなく、ローラーの慣性で自転車がローラー台から落ちたりします。
危険ですので、ブレーキ使用は厳禁です。
慣れないうちこそギア比高めで:
きっと皆さんご同意いただけるものと思うのですけど、自転車という乗り物は、ホイールが勢いよく回っている時の方が安定しますよね。低速で乗る方が不安定です。
これは回転モーメントとかナントカいう物理学的なホニャラララでどうのこうのなのですけど、それは三本ローラーでも同じこと。
慣れないうちは怖くて、慎重にゆっくりスタートしてしまいがちだと思うのですけど、そこは思い切って高めのギア比で勢い良くグイグイ行った方が安定しやすいものです。
意外と転倒しないものだから心配しないで:
三本ローラーってさも不安定げなものですから、ドンガラガッシャンとスッ転んで大怪我しそう…と思ってしまうのも無理からぬものとは思うのですけど…、私もそうでしたし。
しかし、少なくともフラットペダルで乗っている限り、うっかり三本ローラーから脱輪してしまっても反射的にパッと足を地面に着けられますから、派手に転倒したりはしないものです。
十分に注意して使用する必要はある三本ローラーですけど、そんなに恐れる必要はないかな?…と思う私です。
結語:最後は”習うより慣れろ”:
そんなわけで、色々と書いてきましたが、こう言ってしまったら身も蓋もないのですけど、あとは慣れる以外に道なし(笑)。
あなたの脳が「ペダルを回したのに前進しない、加速度を感じない」…という普段のライドとは全く異なる感覚を違和感なく受け入れられるようになれば、あとは自然に三本ローラーに乗れるようになるはずだと思います。要するに、そこさえクリアできたなら、自転車に乗れる人なら三本ローラーにも乗れるはず…と、まあ少々極論かもしれませんが…、思っている私です。保証はできませんけどね…(苦笑)。
副次的な効果とは思うのですけど、三本ローラーに乗ってみて、「意外と自転車でまっすぐ走れていない自分」…に気付きました。乗車中のバランス感覚などはちょっとだけ良くなったような気がしますよ。気のせいかもしれませんが(笑)。
そんなわけで、私の経験がどなたかのお役に立ってくれたなら幸甚でございます。