サイクリング時のヒグマ対策について考えてみた
先日、SMR にて道道70号線芦別美瑛線を走った話を記事にいたしました。
その記事中でも、「いつヒグマが出ても不思議はない」…と思っていたことを書いておりますけど、私の別ブログのコメント欄にて、実際にここでヒグマと遭遇しちゃったという話がありまして…、しかも最近(笑)。
そんなわけで、サイクリング中のヒグマ対策について、改めて考えてみました。
■ヒグマとは:
ご存知の方も多いとは思いますが、ヒグマとは、日本国内では北海道のみに生息する大型のクマです。ホッキョクグマと並んでクマ族では最大級。本州以南に生息するツキノワグマとは完全に別種。実は私の住む北海道赤平市もヒグマの頻出地帯でありまして、まあ、年に何回かは市街地にヒグマが出てきて話題になります。うちの近所では、エゾシカとキタキツネの次くらいにメジャーな野生生物です(苦笑)。
●ヒグマのスペック:
まず、ここでヒグマのスペックを確認しておきましょう。敵を知れば勝機も見えてくる???
ヒグマ:
- 体長:成獣雄2.5~3.0m、成獣雌1.8~2.5m
- 体重:成獣雄250~500kg、成獣雌100~300kg
- 走力:時速50km/hを超える。
- 攻撃力:顎による噛みつき、爪による打撃。頭部をやられれば一撃で首を折られたり、皮膚を剥がされ眼球を失なうほどの破壊力。
- 防御力:高速道路で大型トラックに2回連続で轢かれても死なない。
- 嗅覚:犬より鋭いらしい。
- 知能:かなり高いらしい。
はい、まともに戦えば、まず人間に勝ち目なし…でございます。
「高速道路で大型トラックに2回連続で…」は、つい先日の実例!
「黒い塊とぶつかった」真夜中の高速道路 目の前にクマ出没…大型トラック2台に"2度はねられ"立ち去る #SmartNews https://t.co/HEmmdxEAqk
— Kirdina (@ordinaM3user) 2020年6月15日
真夜中の高速道路にて、大型トラックに2回連続で轢かれたヒグマが、現場から走り去ったそうな…。ヤツは不死身か!?!?
■ヒグマ被害を防ぐためには:
これがなかなか難しくてですね…。私もいくつかの本を読んだり、ネットで調べてみたりしたのですけど、結構情報がバラバラで…。
様々な情報がある中で、私がサイクリング中にできそうなことは本当に限られているみたいです。ヒグマについて全く素人の私ですけど、一応、こんな感じでどうかな?…というところをまとめてみました。
繰り返しますが、私はヒグマについては全くの素人です。ヒグマ対策は皆さんご自身で情報収集を行い、専門家のアドバイスを受けるなどして、しっかり行ってください。私は全く責任持てません。
●出会わないことが最大の対策:
ヒグマのスペックを見てみれば一目瞭然。まともに戦って勝てる相手ではありません。出会わないことが最大の対策。
ヒグマにこちらの存在を知らせる:
一部の例外的なヒグマを除いて*1、基本的にヒグマの方も人間を恐れ、警戒し、出会いたくないと思っているのだそうです。
したがって、こちらの存在を早くヒグマに伝えてあげれば、大抵のヒグマは自ら遭遇を避けて逃げてくれるので、不幸な出会いを防ぐことができるそうです。
熊鈴をつける、音楽やラジオを流す、…などといったことなら、私たちサイクリストにもできるはずです。
よく推奨されているのはホイッスル。私も持ってますけどね。でも、実際にライド中に頻繁にホイッスルを吹くのは大変なんですよね。うっかり忘れたりしそうですし…。なので、ここには挙げませんでした。山菜採りなら良いかもね。
ヒグマに逃げる余裕を与える:
ヒグマがこちらの存在に気付いても、逃げる間もなくバッタリ…となってしまってはいけません。ヒグマがこちらの存在に気付いたときに逃げられるだけの時間的余裕が必要です。
そのためには、私たちサイクリストとしては、ヒグマがいるような場所ではスピードを控える必要があるように思います。下り坂だからといって飛ばしてはいけません。その曲がり角の先にヒグマがいるかもしれないのですから。
ヒグマが興味を持つような匂いを出さない:
ヒグマの嗅覚は非常に鋭く、特に若熊は好奇心旺盛なのだそうです。なので、珍しい香りを嗅ぎつけると近づいていく場合があるのだとか。美味しそうな食べ物の香りはもちろん、香水や有機溶剤の臭いにもヒグマは興味を持つのだそうです。
したがって、そのような匂いを発する物を持ち込まないというのは大事なようです。
周囲の情報に常に敏感になる:
例えば、道路脇の茂みの物音、道路上の糞、足跡、何とも言えない生臭い臭気…。ヒグマの出そうな場所をサイクリングするときは、常に周囲の情報に注意し、異変を感じたら引き返す勇気を持つ必要があると思います。
ヘッドフォンで音楽を聴いたりしていると、重要な物音に気付かなかったりして危ないかもしれません。また、KOM目指して脚力の限界にチャレンジしてヒルクライムしてると、周囲に気付かない可能性がありそうです。ヒグマのいそうな場所のライドは、精神的にも肉体的にも余裕をもって臨みたいものです。
●それでもヒグマと出会ってしまったら:
絶対に背中を向けて逃げない:
人間が背中を向けて逃げると、ヒグマに「アイツは弱い」…と思われてしまい、また、野生生物の習性として「逃げる者を追う」…という性質があるので、背中を向けて逃げるのは厳禁だそうです。
ヒグマは時速50km/hを超える走力なので、自転車で逃げても無駄…。
ちなみに、木に登ったり、川や池に飛び込んだりしても、無駄だそうです。有名な「死んだふり」…については、無駄という意見がある一方で、死んだふりをしたことで致命傷を避けられたと思われる事例もあるそうですが…、たぶん無駄ですよね。
自分を大きく強く見せる:
ヒグマに「アイツは弱い」…と思われないように、自分を大きく強く見せること。そのためには座ったりせず、立ち上がって手足を広げて大きく見せるのが良いのだとか。ただし過度に威嚇してしまうとヒグマを一層興奮させるので、ダメみたいです。
背を向けず、ゆっくり距離をとる:
ヒグマが積極的に攻撃を仕掛けてこないようなら、背中を見せず、ゆっくり距離をとるのが良いそうです。
その状況にあって、そんな冷静さを維持できる精神力が私にあるか…甚だしく疑問ですけどね…。
●ヒグマが攻撃を仕掛けてきたら:
それでも逃げるのは厳禁なのだそうで…。こうなったら戦うしかない…とのこと。マジですか…(ガクブル)。
狙うのはヒグマの頭部。その他の部位への攻撃は無効。特に目や鼻を狙って殴る。ヒグマに伸し掛かられたら、ヒグマの喉奥に拳を突っ込め!…と書いてある本があるんだけど、素人にそんなことできるかーっ!!!!!
一応、こんな武器はあるけど、その現場で使いこなせる自信、私にはありません…。こういうのを使うなら、練習が必要ですね。
■結語:
こんな感じで書いてみましたけど…、
繰り返しますが、私はヒグマについては全くの素人です。この文章の内容は私が個人的に調べてみた情報を元にしておりますけど、真偽や有効性については全く責任は持てません。ヒグマについては、皆様ご自身で情報収集を行い、専門家のアドバイスを受けるなどして、適切な対処をしてください。
私がヒグマに遭いたくないと思っているのと同じように、ヒグマもきっと私に遭いたくないと思っているはず。そんな不幸な出会いを防ぐために、今後も情報収集と勉強をしていきたいと思います。
*1:人間に慣れ、人間から餌をもらうなど美味しい経験をしてしまったヒグマは、自ら積極的に人間に接近してくる危険なヒグマになってしまうそうです。だから、「かわいい」とか言って餌やりするの絶対禁止!ゴミの不法投棄も絶対禁止!